調整サービス専用ノードで高可用性用を Tableau Server に設定する

調整サービス アンサンブルはオープン ソース プロジェクトである Apache ZooKeeper(新しいウィンドウでリンクが開く) 上に構築され、サーバー上の活動を調整し、障害発生時にはクォーラムを保証し、サーバー トポロジー、校正、状態に関する「真実」の参照元としての役割を担います。このサービスは最初の Tableau Server ノードに自動的にインストールされますが、他のノードを追加しても追加のインスタンスはインストールされません。Tableau Server が順調に機能を発揮するには、調整サービスが適切に機能している必要があるため、3 台以上のサーバー インストール環境では、新しい調整サービス アンサンブルを展開することで調整サービスの追加のインスタンスを加えることを推奨します。これにより、調整サービスのインスタンスの 1 つに問題が発生した場合に冗長性および向上された可用性が提供されます。

調整サービスはサーバーの他のコンポーネントと通信すつため大量の I/O を生成する場合があります。そのため、最小ハードウェア要件を満たすかわずかに上回るコンピューターで Tableau Server を実行している場合、調整サービス専用ノードを使用する構成での Tableau Server のインストールが必要になる場合があります。つまり、他のサーバー プロセスを実行していないノードに調整サービスをインストールし、他のサーバー プロセスを実行中のノードから調整サービスを削除します。この手順はこの方法について説明します。調整サービス アンサンブルを他の Tableau Server プロセスを実行している同じノードで実行することも可能です。詳細は、調整サービス アンサンブルの展開を参照してください。

重要: 調整サービス アンサンブルを展開するプロセスは、バージョン 2020.1.0 で変更されました。以前のバージョンの Tableau Server を実行している場合は、そのバージョンのドキュメントを参照してください。サポートされているすべてのバージョンのドキュメントについては、Tableau ヘルプ(新しいウィンドウでリンクが開く)を参照してください。

前提条件

このトピックの手順を進める前に、以下の前提条件を確認してください。

注: この操作には、TSM コマンド ラインを使用して実行する必要のある手順が含まれています。TSM CLI を使用するには、インストール済みノードのいずれかでコマンド ラインにアクセスするための管理者アクセス権限と、TSM コマンドを実行するための TSM 管理者認証資格情報が必要です。

調整サービス専用ノードでアンサンブルを展開する

調整サービスの高い I/O 不可に対応する方法の 1 つとして、アンサンブルを調整サービスとクラスタ コントローラーのみを実行するノード上に展開する方法があります。以下の手順は、既存のマルチノード Tableau Server クラスタ上に調整サービス アンサンブルを展開する方法を説明しています。

注: コアベースの Tableau Server ライセンスでは、調整サービス専用ノードは、ライセンスを持つコアの合計数に対してカウントされません。

  1. 追加のノードをクラスタに追加します。

    追加のノードのインストールと構成を参照してください。

  2. 新しノードを TSM CLI を使用して追加した場合、それらのノードをクラスター コントローラーで構成する必要があります(このステップは、TSM Web UI を使用してノードを追加した場合は不要です。なぜならノードを Web UI で追加する時にクラスター コントローラーは自動的に追加されるからです)。

    最初のノードで、管理者としてコマンド プロンプトを開きます。

  3. クラスタの最初のノードから、一連の新しいノードにクラスタ コントローラーのインスタンスが実行されるように構成します。

    tsm topology set-process -pr clustercontroller -n <node4> -c 1

    tsm topology set-process -pr clustercontroller -n <node5> -c 1

    tsm topology set-process -pr clustercontroller -n <node6> -c 1

    メッセージが表示されたら、TSM 管理者としてサインインします。

  4. 構成の変更を適用します。保留中の変更にサーバーの再起動が必要な場合は、pending-changes apply コマンドの実行時に、再起動が行われることを知らせるメッセージが表示されます。このメッセージはサーバーが停止していても表示されますが、その場合には再起動は行われません。--ignore-prompt オプションを使用してメッセージが表示されないようにできますが、そのようにしても再起動に関する動作が変わることはありません。変更に再起動が必要ない場合は、メッセージなしで変更が適用されます。詳細については、tsm pending-changes applyを参照してください。

    tsm pending-changes apply

    マルチ ノード クラスタを展開しているため、調整サービス アンサンブルを展開しているという警告が表示されます。この警告しか表示されていないのであれば、警告に関わらず、--ignore-warnings オプションを使用して安全に上書きし、構成を変更できます。

    tsm pending-changes apply --ignore-warnings
  5. すべてのノードが起動され実行中であることを確認します。

    tsm status -v

  6. クラスタの最初のノードでターミナル セッションを開き、次のコマンドを入力して Tableau Server を停止します。

    tsm stop

  7. クラスタ内の各ノードのノード ID を取得します。

    tsm topology list-nodes -v

  8. tsm topology deploy-coordination-service コマンドを使用して調整サービスを指定されたノードに追加することで、新しい調整サービス アンサンブルを追加します。調整サービスを追加する先のノードを指定しなくてはなりません。このコマンドにより、新しいアンサンブルが「本番」アンサンブル (使用中のアンサンブル) になり、古いアンサンブルが削除されます。

    注: サーバーの再起動が行われることを確認する「y/n (はい / いいえ)」のプロンプトが表示されます。入力せずにコマンドを実行するには、--ignore-prompt オプションを含めます。

    たとえば、調整サービスを 6 ノード クラスタの 3 台のノードに展開します。

    tsm topology deploy-coordination-service -n <node4,node5,node6>

    コマンドが完了し、システム プロンプトに戻るまで待ちます。

  9. Tableau Server を起動します。

    tsm start

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