分散環境の要件

Tableau Server クラスタの構成を開始する前に、次の要件を満たしていることを確認してください。

ハードウェア

クラスタで使用するコンピューターが インストールの前に... で説明されている要件を満たしている必要はありますが、全く同じである必要はありません。

高可用性を得るためのハードウェアのガイドライン

これらは、フェールオーバーと高可用性 を得るために使用するシステムのいくつかのガイドラインです。

  • フェールオーバー — 3 台のコンピューター: ファイル ストア プロセスとリポジトリ プロセスにフェールオーバー サポートを提供するクラスタを構成するには、最低 3 台のコンピューターまたは VM が必要です。1 台は最初の Tableau Server ノード用で、もう 2 台は追加ノード用です。

  • 複数のゲートウェイ — 3 台のコンピューターおよびロード バランサー: Tableau Server のインストールに複数のゲートウェイのプロセスを追加し、ロードバランサーを使用して自動的に要求をそれらのゲートウェイに分配すると、Tableau の信頼性をさらに向上できます。フェールオーバーおよび複数ゲートウェイをサポートするクラスタを構成するには、3 ノードのクラスタの前にロードバランサーを 1台追加する必要があります。

  • フェールオーバーおよび複数のゲートウェイのサポート—3 台のコンピューターおよびロード バランサー:上記に加えて複数のゲートウェイのサポートを提供するクラスタを構成するには、最低 3 台のコンピューターまたは VM、およびクラスタの前面にロード バランサーが必要です。

  • 高可用性 — 3 台のコンピューターとロード バランサー: 高可用性が得られるよう構成するには、上記のリソースが必要です。

  • 最初のコンピューター: 高可用性を得るための構成では、最初の Tableau Server ノードで実行する Tableau Server プロセスを少なくするか、またはなしにする必要があります。このため、最初のノードとして機能するコンピューターには、追加ノードを実行するコンピューターほど多くのコアは必要ありません。ただし、バックアップおよび復元プロセスの途中に最初のコンピューターが使用されるため、バックアップのために十分なディスク領域が必要です。バックアップ ファイルに必要な領域の容量に加えて、一時ディスク領域が必要です。ディスク容量の要件の詳細については、バックアップと復元のディスク容量使用率 を参照してください。

ソフトウェア

  • 分散インストールでは、すべてのノードが同じバージョンの Tableau Server を実行している必要があります。

  • マルチノード クラスタ内のすべてのノードには、同じタイプのオペレーティング システムと、そのオペレーティング システムと同じメジャー バージョンが必要です。たとえば、すべての Windows Server 2022 ノード、などです。

    Linux ノードと Windows ノードの組み合わせて使用している場合、Tableau Server のマルチノード インスタンスをインストールすることはできません。

インストール場所

Tableau Server をインストールする場所は、クラスタ内のすべてのノードで同じである必要があります。これは、インストールしている場所がデフォルトの場所か、デフォルト以外の場所かによりません。

ネットワークとポート

  • ポート:あらゆる分散システムに該当することですが、使用するコンピューターまたは VM は、相互に通信できる必要があります。Tableau サービス マネージャーによるポート マッピングの処理方法の詳細については、Tableau サービス マネージャーのポートを参照してください。

  • 同じドメイン:Tableau Server が Windows Active Directory 環境にインストールされている場合、クラスター内のすべてのコンピューターが同じドメインのメンバーである必要があります。

  • 遅延: サーバー ノード間のネットワーク遅延は Tableau Server のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。特にパフォーマンスの問題が発生した場合は、発生しうる遅延の問題に注意してください。ネットワーク遅延を減らすために、Tableau Server に近接するゲートウェイやデータ ソースを見つけるなどの手順を実行できます。

  • サービス アカウント: 最初の Tableau Server で指定されているサーバーの実行サービス アカウント アカウントは、同じクラスター内の各コンピューターで同一である必要があります。

    Active Directory 環境で実行している場合は、ドメイン ユーザー アカウントを実行サービス アカウントとして実行することをお勧めします。クラスター内の各ノードに既定の NetworkServices アカウントを残すこともできますが、セキュリティのベスト プラクティスとしては推奨されません。

    Windows ワークグループで分散展開を実行している場合は、クラスタ内の各ノードで同じユーザー アカウントとパスワードを使用する必要があります。このシナリオでは、TSM でコンピューター名の代わりにピリオド (.) を使用して実行サービス アカウントを指定します。たとえば、ワークグループの実行サービス アカウントが tableau-sa の場合は、TSM で .\tableau-sa と指定します。Windows では、.\構文を「ローカル ホストのコンピューター名」と同等と解釈します。

  • 静的 IP アドレス: 単一サーバーのインストールまたはクラスタの一部であっても、Tableau Server を実行するいずれのコンピューターも、静的 IP アドレス を保持している必要があります。

  • 検出可能: ノード内の各クラスタは、DNS またはローカル ホスト ファイルを使用して他のノード コンピューターから検出できる必要があります。

  • タイムゾーンと時刻: クラスタ内の各ノードは同じタイムゾーンに属し、それぞれのシステム クロックが同期されている必要があります。これは自動的に行われる場合もあります。たとえば、ノードがすべて Active Directory ドメインに属する場合は、通常、ドメイン コントローラーがこれを処理します。クラスタがこの要件を満たしているかわからない場合は、内部の IT 専門家に問い合わせてください。

ベスト プラクティス

インストールと構成を開始する前に念頭に置いておくべきことをいくつか挙げます。

  • IP アドレスまたはコンピューター名: 前述のように、クラスタの各コンピューターは静的 IP アドレスを使用する必要があります。

  • CNAME レコード: ロード バランサーを使用している場合、実際に要求を処理するゲートウェイとは関係なく、ロード バランサー名が Tableau Server URL として使用されます。

  • ユーザー アカウントの認証資格情報: 各コンピューターに対して、ローカル管理パーミッションを持つユーザー アカウントの認証資格情報が必要になります。

  • バックアップ:ベスト プラクティスとして、システムに大幅な変更を加える前に、バックアップを作成しておくことをお勧めします。手順については、Tableau Server データのバックアップ を参照してください。

  • データ センターの分散展開: Tableau Server のノードを分散されたデータ センターにインストールすることはお勧めしません。ノードが複数のデータ センターに分散された場合の一般的な問題について、次にいくつか例を挙げます。

    • ノード間のネットワーク接続が切断され、多くのタスクが失敗したり、Tableau Server の複数のコンポーネントのライセンスが解除されたりする可能性がある。
    • データ センター間のプロキシやファイアウォールが Tableau Server ノード間の通信機能を妨害する可能性がある。
    • 地理的に分散されたデータ センター間のトラフィックの経路に遅延が発生したり、データ転送のボトルネックとなったりすることで、パフォーマンスの低下や接続のタイムアウトにつながる可能性がある。

SSL

複数のゲートウェイおよびロード バランサーを使用する高可用性 Tableau Server クラスタのために SSL を構成する予定であれば (詳細情報)、使用する SSL 証明書がロード バランサーのホスト名で発行されていることを確認してください。他の詳細については、Tableau Server との双方向の外部 HTTP トラフィック用に SSL を構成するを参照してください。

 

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